野際陽子と、犬山小春

2017年06月16日 17:47

むかし、
自由奔放な性格から、好き勝手な言動で、芸能界の問題児だった女優が、
テレビ界を干されてアメリカに渡り、ハリウッドで売り出そうとしたものの、
見事に挫折して、芝居を一から勉強し直そうとしてアルバイトをしながら、
ロサンゼルスのスタジオに通い始めます。

やがて、ロサンゼルスからニューヨークに移り、やはりスタジオに通って
芝居の勉強をしながら、ホテルでベッドメイキングの仕事にありつきます。

日本から来たテレビのロケ隊の部屋を掃除したときには、
キャップ帽を目深に被って、元女優だとバレないように人目を避けたのでした。

その芸能界から鼻つまみ者とされた女優の名は、「犬山小春」といいます。

ご存知ですか?
そう!テレビ朝日の昼ドラマ「やすらぎの郷」に登場する・・いや、した元女優です。
冨士眞奈美さんが、演じられました。

でも、犬山小春はもう登場しません。しないはずです。
きょうの放送で、死んでしまったからです。
ビルの10階から落ちて、・・・飛び下りたのです。


その犬山小春が、
生前、やすらぎの郷のパーティーで、ニューヨークでの体験談を話したことがあります。

小春が話したのは、
ニューヨークのスタジオで出会った一人の老俳優のことでした。

その老俳優は、
50歳を過ぎたときに、「セールスマンの死」という芝居を観て感動し、
俳優になりたくなって、一所懸命働いて資金を貯めようとしたら、
社長にまでなってしまったというのですが、60歳のときに会社を辞めて、
俳優の勉強を始めたのだそうです。

映画のエキストラやセリフのない役などを演じながらスタジオで勉強しつづけ、
74歳になって初めて、場末の劇場で「セールスマンの死」の主役である
ウイリー・ローマンを演じることになったという話を小春が聴き、
その話を、やすらぎの郷のみんなに披露するという場面がありました。

ほんとうに、感動的なシーンでした。
この犬山小春が登場して去ってゆくまで、なんども泣かされてしまいました。

そして、きょうは、
その犬山小春の死と、野際陽子さんのご逝去の報が重なってしまったのでした。

野際陽子さんと、犬山小春さんのご冥福を祈ります。




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