「マイ・フェア・レディ」

2017年05月26日 17:03

「マイフェアレディ」

いまから36年前のことですが、学生の芝居を演出したことがあります。
作品は、バーナード・ショーの戯曲「ピグマリオン」であります。

そのときは、
後輩でもあった学生たちの才能は、開花する前のつぼみでした。

ピグマリオン」という芝居は、
主人公の言語学者が、強い訛りをもつ花売り娘の言葉を矯正することで
一流のレディに仕立てることができるか、友人と懸けをするという物語です。

ですから、
わたしは、才能が開花する前の後輩たちと、
レディに成長してゆく花売り娘を重ねて見ていたような気がします。

しかし、
そのこと自体が、不遜なことでした。
いまになって考えてみると、当時のわたしが“ピグマリオン”でした。
恥ずかしくなります。


ところで、
ピグマリオンというのは、ギリシャ神話に登場する王の名ですが、
現実の女性に失望して理想の女性像を彫刻するうちに、
その彫刻に恋をしてしまうというお話です。

それらを原作に創られたのが、
本日文芸坐三浦館が上映した「マイ・フェア・レディ」であります。

ところで、
原作者のバーナード・ショーは、
結末をハッピーエンド(恋愛)として描いてはいませんでした。

しかし、
当時の学生たちもそうでしたが、映画でもミュージカルの舞台でも、
この物語を、どうもハッピーエンドにしたい傾向があるようです。

でも、バーナード・ショーはハッピーエンドの物語ではなく、
愚かな“ピグマリオン”を描きたかったのです。

そりゃそうでしょう。
この物語は、いまでいうなら「パワハラ」か「モラハラ」。
日本でいうなら「痴人の愛」ですもの。



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