「秋日和」

2017年01月26日 18:28

きょうも、
むぅむぅ(義父)のための、「文芸坐・三浦館」が開館しました。

上映したのは、まず「東京物語」であります。

東京物語」といえば、
小津安二郎監督の名を不動のものにした代表作であります。

この「東京物語」、
原節子さんがヒロインの「紀子」という役名で登場しますが、その前に公開された
晩春」と「麦秋」の「紀子」も原節子さんが演じたヒロインの名です。

したがって、
小津安二郎監督が頂点を極めようという上り調子の時期の
晩春(1949年公開)」と「麦秋(1951年)」、
そして代表作の「東京物語(1953年)」をもって、
「紀子三部作」と呼ぶのだそうであります。


ところで、
以前にも、このブログに記したことですが、

「紀子三部作」のタイトルになった「晩春」とは4月から5月にかけて、
麦秋」というのは“麦”の字が使われていますが、初夏のことです。

ですから、春から夏にかけての季節をタイトルにしているのですが、
晩春」のラストシーンは、主人公が独りでリンゴを剥いている重要なシーンです。

麦秋」の場合は、
主人公が踏切で路傍に腰かけて見上げた空にうろこ雲が映っています。

東京物語」にも、
やはりうろこ雲が現われます。

つまり、
タイトルが指すのは“春”だったとしても、物語に描かれているのは、
“夏の終わり”、つまり“秋”なのではないかと、わたしは思うのです。

モチロン、
リンゴはほぼ一年中流通しているでしょうが収穫期は秋ですし、
うろこ雲だって、秋でなくても現れることがある雲なのですが、
「リンゴ」も「うろこ雲(いわし雲)」も、秋の季語ですからね。

そうだとすれば、
「紀子三部作」というのは、“人生の秋を描いた作品群”だと理解できます。
しかし、ホントはどういう意図があったのかは判りません。


因みに、
むぅむぅに「小津映画は、どの作品が一番好きですか?」と訊いてみました。

すると、
秋日和」と応えましたので、二本目の上映は「秋日和(1960年公開)」にしました。

小津映画は、やっぱり“秋”ですワ。

「秋日和」


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