俳優の孤独

2016年10月25日 23:59

<独り言>

俳優とは、“孤独”な職業なのかもしれない。

架空の人を演じ、仮初めの人生を送りながら、
舞台上の実体でありながら、観客の心のなかでしか生きられない存在。

戯曲と演出によって舞台上に創り出され、
観客や社会や時代という光を当てられなければ、存在意味すらない陰。

そんな俳優という仕事を職業にした人は、孤独だろうと思う。

自身より、自身の人生より、
架空の人間や人生のほうが優先する営みのなかで生きるのだから。

だから、
或る意味で、俳優にとって“孤独”は必然であり、必要な要素なのかもしれない。


さて、
きのうも書いたように、平幹二朗さんが亡くなられました。

平幹二朗さんとは、
わたしが観客であったという以上のお付き合いはありませんでしたが、
学生時代の友人が、平さんが離婚された直後に元・奥様のお手伝いをしていまして、
その関係から、元・奥様や双子のお子さんたちのことを聞いたことがありました。

折しも、
その友人は、心臓の手術をしたので、この2ヶ月間ほど入院しているようです。
もうじき退院できるようですが、この訃報をどのような感慨をもって受け止めたでしょう?

平さんと元・奥様とが離婚されて32年が経っています。
共に、再婚はされないまま、お二人とも俳優一筋に生きてこられました。

どれほど、淋しい時間を過ごされたことでしょうか?
どれほど、“孤独”な夜を繰り返されたことでしょうか?
しかし、その孤独感こそが俳優としてのエネルギー源だったのかもしれません。
だとすれば、それは俳優として幸せなことだったのかもしれません。

そして、
平さんは、湯船に浸かって穏やかに眠っているようだったといいます。
その最期を見つけられたのは、俳優になられた息子さんでした。

そのこともまた、お幸せなことだったのではないでしょうか。


奇しくも、平さんの息子さんとうちの息子は、
「スーパー歌舞伎IIワンピース」で共演させていただいたご縁があります。



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