リンゴの木

2016年10月23日 23:59

“たとえ明日世界が滅びるとも私はリンゴの木を植え続ける“

太平洋戦争中にニューギニア島に赴任し、現地の住民を殺害したなどの罪に問われ、
BC級戦犯として重労働20年の判決を受け、巣鴨プリズンに収監された経験を基にして、
戦後、戦争体験を綴り、講演活動を通じて、戦争に対する怒りを訴えていらした、
飯田進(いいだ・すすむ)さんが亡くなられていたことを、きょうの報道で知りました。

今月13日午後0時40分、
慢性心不全のため横浜の老人ホームで亡くなられたのだそうです。93歳でした。

飯田さんは、
戦時中、激戦地のニューギニアで捕まえたスパイ容疑のあった現地住民一人を、
上官の命令で軍刀を使ってとどめを刺し殺害したことの罪を問われたのでした。

上官の命令であり、軍の命令であり、大本営の命令であったにもかかわらず、
約1万5千人のBC級戦犯が裁判にかけられたといいます。

飯田さんは、
日本の戦争指導者たちを痛烈に批判するだけでなく、
連合国による戦犯裁判を批判しておられましたが、
命令とはいえ、現地住民を殺害したご自身の罪を第一義に認めておられました。

こうして、
飯田さんは、自らの戦争犯罪に向き合い戦争責任というものを問いつづけられた
一生をおくられたのです。

人は、戦地においては人ではなくなるのだと思います。
命令が絶対であり、すべての価値観に優先するのでしょう。
人としての判断などを介入させる余地がなくなるのでしょう。


さてそこで、わたしが重ね合わせてしまったのが、
沖縄の高江で進んでいるヘリパッド移設工事現場の周辺で、
警備のために派遣されていた機動隊員が抗議活動をする市民に、
差別的な発言をしたという問題。

ネット上で散見される機動隊員の“問題発言”の映像を見てみると、
この差別的発言は、モチロン問題なのでありますが、一方で、
基地反対の活動を行っている人たちにも暴力や暴言は見てとれます。

高江は、
謂わば基地建設推進・反対をめぐる“戦争状態”になっているのです。

これを受け、
「許すまじきことなので、警察庁においてしっかり対応する」と、
官房長官が会見で応えました。

「許すまじきこと」と官房長官は他人事のように批判しましたが、
これは、そもそも一体なぜ起きてしまった事態なのでしょうか?

機動隊員を批判し罰することより重要なことは、
戦争が起こる事態を全力で回避するのと同じように、
機動隊を出動させなければならないような事態を全力で回避することでしょう。

地獄の日本兵
飯田進・著「地獄の日本兵」

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