木登り

2016年10月21日 19:57

木登り

7年ほど前のことですが、
ロサンゼルスにいる息子は、そのころムエタイの選手でした。

その息子がアニキと呼ぶヘビー級のムエタイ選手がおりました。

息子は、独自に日本側と交渉して、
日本のキックボクシング・ヘビー級王者とアニキの試合を決めました。

試合会場は、
東京の後楽園ホールで、チケットも順調に販売されていました。

ところが試合直前になって、
アニキがロサンゼルスで怪我を負って試合を中止せざるを得なくなりました。
アニキは、来日することも叶わなくなくなってしまったのでした

アニキを日本でデビューさせたいと思った息子の“夢”は消えてしまいました。

アニキの怪我は不可抗力ではありませんでした。防ぐことはできたのです。
問題は、試合が決まったあとのマネジメントにあったのでした。

当時、息子とアニキの間で相当に激しい言い合いをしたようでしたが、
怪我を負った後で云っても仕方がないことなのでした。


さて、わたしが子供のころ、
木登りをしたり、高いところに上って作業したりしたときのことです。

高いところから段々下りてきて、あと少しで地面に足が着くというとき、
「気をつけろよ!」こう父が声をかけるのでした。

人は、高いところへ登ってゆくときには緊張しているものです。
高いところから下りるときだって、集中はつづいています。
しかし、もうあと少しで着地するころになると油断が生じるもの。

高いところへ登ったのだという自信や達成感に自惚れてしまいます。
「木登りで一番危ないのは、着地する直前だ」父はこう訓えてくれました。

この木登りの話は、あらゆる場合のメタファーです。
事業を起こして目標を達成するまでの登っているときには、
計算も努力も緊張もしているものでしょう。

しかし、
油断、慢心、慣れ、それは思いがけない怪我の原因になります。

でも、登る前から「気をつけろ!」と言うのは得策ではありません。
まして、落ちてから「なぜ木登りなんかしたんだ」と云っても仕方がありません。

いつ言葉をかけるのか、重要なのはタイミングです。



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