愚直な引退

2016年07月11日 23:24

その男

目白駅前で、公約が書かれたチラシを渡していたこの男は、
男性スタッフ一人と、TBSの腕章をつけてビデオを回す女性一人を連れて、
電車で移動して各所駅前で演説をするという独自の選挙活動をしていました。

この男は、これでも内閣総理大臣指名選挙(2011年)に出たことがあります。

そんなこの男は、早世したトラック運転手の父をもち、
アルバイトで稼いだ金と奨学金で東大法学部を卒業し、
2005年に司法試験に受かって弁護士になりました。

しかし、
2009年の第45回衆議院議員総選挙で、
神奈川11区から民主党公認を得て立候補しました。

地盤・看板・鞄が無いなか、
小泉進次郎氏の対抗馬として衆目を集めました。

小選挙区では小泉進次郎氏に敗れたものの比例で復活当選し、
民主党の衆議院議員となりました。

しかし、
当時民主党の小沢一郎氏の資金管理団体「陸山会」の問題で
(この問題は、2012年に小沢一郎氏の無罪が確定しています)
「国民の納得が得られるまで説明を重ねるべきだと思う」と発言し、
民主党幹部から叱責を受けました。

また、
2012年、当時の菅直人内閣への不信任決議案の採決で賛成票を投じ、
党を除籍されました。

その後、
2012年の第46回衆議院議員総選挙において、
菅直人氏の地元・東京18区から無所属で出馬しましたが、落選しました。

そして、
今回の参議院選挙では、東京選挙区から出馬して戦ったのでしたが、
6人区の東京選挙区で310,133票を集めましたが、第8位という結果でした。

それでも、
選挙フェス」という独特の選挙活動を行って聴衆を何万人も集めた
第9位三宅洋平候補の257,036票より、5万票以上得票したことになります。

目白駅前で、
この男の演説を、立ち止まって聴いていたのは、わたしだけでしたが・・・。

この男は、「議員として、無所属・無報酬」という公約を掲げ、
参議院議員となったら、6年間でまず議員報酬を最低1割カットする、
そんな目標を目指して活動すると云っていました。
そして、もしその公約を守れなかったときには議員辞職するというのでした。

一見、荒唐無稽ですが、おかしなことはおかしい、変なものは変だ、
そんな素朴な、それでいて確固たる主張に裏打ちされた公約でした。

どこまでも、どこまでも愚直な男であります。

そんな愚直な国会議員がいたらいいなと思ったのですが、
残念ながら、31万票を得ながらも落選してしまいました。
他県の一人区だったら当選してもおかしくない程の票数です。

そして、
その結果を受けて、きょう男の政界引退の発表がありました。

惜しい男であります。
またいずれ、政界に復帰してくれることを強く望みます。

それまでの間は、
法務の世界で、愚直にお仕事をしていただきたいと思っています。




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