皮肉まん

2016年07月01日 23:59

肉まん

ご近所のお宅から、横浜のお土産として肉まんをいただきました。

冷凍庫に保存して、
家人にないしょで、深夜に電子レンジで温めていただいています。


さて、“土産の肉まん”で思い出すのは、
小林正樹監督作品、仲代達矢デビュー作品「人間の條件
原作は五味川純平の小説です。

映画は、9時間31分に及ぶ6部構成ですが、その第6部の終わりに、
収容所から逃れ、満州の荒野を彷徨っている主人公・梶(仲代達矢)が、
露店の店先で、蒸し上がっていた饅頭を一つ盗む場面があります。

それを、中国人の店主たちに見つかって袋だたきの目に遭うのですが、
梶は、その盗んだ饅頭を決して手放そうとはしませんでした。

梶は、その饅頭を妻への“土産”にしようとしていたのでした。

その饅頭を持ったまま、梶は雪原の中に倒れてしまいます。
そして、梶の上に雪が降り積もり、白い饅頭のような小山ができます。


ところで、
わたしが、小説「人間の條件」を読んだのは高校生の頃だったと思いますが、
映画を観たのは学生時代で、池袋の文芸坐のオールナイトでした。

毎週土曜日の夜だけのオールナイト上映に、
人間の條件」鑑賞ツアーを企画して仲間を集め、なんども観に行きました。

文芸作品は、映画化されると原作との差異を指摘されることが多いものですが、
わたしは、この映画を観て原作と映画の違いをほとんど感じませんでした。

そして、
この「人間の條件」は、主演した仲代達矢のデビュー作にして代表作だと思ったのでした。

モチロン、その後の仲代さんの活躍はよく知っています。
綺羅星の如くの名作の数々に出演していらっしゃいます。

しかし、
この映画を観たときに、この俳優はこの一作品だけでも、
俳優としての仕事を達成してしまったと思ったものでした。
人間の條件」は、それほどの映画であり、仲代達矢は、それほどの俳優です。


その仲代達矢さんが、
アメリカの映画の祭典「アカデミー賞」の会員に加えられたのだそうです。

漫才師から映画監督になった人と名前が並んで報道されていますが、
そのことだけが、少し残念です。 

きょうは、ちょいと皮肉まんのおウワサでした。 


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