羽衣伝説

2016年04月04日 23:59

ジャスミン

花の季節、次々に目を楽しませてくれます。

お隣の庭から蔓を伸ばし我が家のベランダのフェンスに群生する羽衣ジャスミンが、
雨に濡れながら蕾をつけています。

数年前、「ご迷惑をおかけして、すみません」と謝る隣人に、
「毎年楽しみにしていますから、枝を切らないでくださいね」とお願いし、
これからの季節は、愛でて楽しみ、香りも楽しんでおります。

群生した花が咲くと、羽衣をまとっているように見えることから、
羽衣ジャスミンと呼ぶのだそうです。

羽衣といえば、静岡県清水の三保の松原羽衣伝説が有名です。

さて、その三保の松原の羽衣伝説ですが、
天女が舞い降りてきて羽衣を松の枝にかけて水浴びをしていました。
するとそこに漁師の男がやってきて、松の枝の羽衣を見つけました。
美しく芳しい羽衣を家宝にしようと持ち帰ろうとすると、天女が現れて
それはわたしの衣、それがないと天上に帰れないから返してほしいと懇願します。
それならば、天女の舞を舞ってくれたら返してやろうと約束しますが、
天女は羽衣がないと舞うことができないから、羽衣を先に返してくれと云います。
しかし、羽衣を返した途端に逃げられるかもしれないと漁師が躊躇っていると、
「偽りとは人間の世界だけのこと、天上の者に偽りの心はありません」と申します。
そこで漁師が羽衣を天女に返してあげると、天女は舞はじめました。
そして、次第に天高く昇天していきました、とさ。

各地に残る羽衣伝説には、
羽衣を隠されて、男と結婚した話や子供を産んだ話もあるそうです。
やがて、隠されていた羽衣を見つけた天女が男を捨てて昇天したり、
子供まで連れていってしまったという話もあるのだそうです。

天女の羽衣を盗ったり、隠したりした男がワルイのですが、
男と契を結びながら、天上の掟に逆らうことができない天女もまた哀れです。
しかし、もっとも不憫なのは、両親を引き裂かれた子でありましょう。


きょうは、4月4日。
毎年、齢を数える亡くなった母の誕生日であります。

母は、三保の松原と伊豆半島と富士山が一望できる町で育ちました。
嘘も偽りもない人生でした。

羽衣ジャスミン


スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://coachhide.blog73.fc2.com/tb.php/2699-4adf7069
    この記事へのトラックバック


    最新記事