「元禄港歌」

2015年12月25日 21:15

スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」の千穐楽から一ヶ月が経ちました。
我が家でも、「ワンピース」の話題は減っております。

息子が出演いたします次回作「元禄港歌」の話題が増えました。

元禄港歌

「元禄港歌」は、瞽女さんをモチーフにした
秋元松代さんの戯曲で、生き別れになった母と子の物語であります。

瞽女さんといえば、
水上勉さんの「はなれ瞽女おりん」という小説もありますが、
こちらも舞台化・映画化されて有名になりました。

瞽女さんは、その作品のモチーフであり、
作品に登場する盲目の女芸人たちのことであります。

うちのかみさんは、
はなれ瞽女おりん」が初めて舞台化された五月舎製作の
公演に(製作・本田延三郎、演出・木村光一)出演していました。
モチロン、瞽女役でした。


さて、「元禄港歌」のもう一つのモチーフは、
劇中で唄われる瞽女唄の「葛の葉子別れ」であります。
所謂「葛の葉」の物語です。

妻の病を治すために、狐の生きた肝を得ようと信太の森(現在の大阪府和泉市)に
狐狩りに出掛けた悪右衛門。
その悪右衛門の狩りから逃れてきた白狐を助けてやった保名という男は、
その折に怪我を負ってしまいます。
そこに現れた葛の葉という女性が、保名を介抱して家まで送り届けてくれました。
度々、葛の葉に見舞ってもらううちに保名は恋に陥ります。
二人は恋仲となり、結婚して童子丸という子供をもうけました。
しかし、童子丸が5歳のときに、葛の葉の正体が保名にバレてしまいます。
葛の葉は、保名に助けられた白狐だったのです。
葛の葉は、一首残して信太の森へと帰ってゆきました。

恋しくば尋ね来て見よ 和泉なる信太の森のうらみ葛の葉


狐といえば、息子は小学生のころ、毎日のように二段ベットを使って
義経千本桜」の河連法眼館(四ノ切)の場を演っていました。
狐忠信は、息子にとって演りたくてやりたくて仕方がないお役だったのです。

その息子は、
かみさんが「はなれ瞽女おりん」の初演に出演しなければ生まれませんでした。

その「はなれ瞽女おりん」をプロデュースした本田延三郎さんは、
昭和26年に、岡田英次さん、木村功さん、金子信雄さん、大泉滉さんらの劇団、
青年俳優クラブを設立しましたが、これは後の劇団青俳です。

昭和30年、
その劇団青俳に入団したのが、「元禄港歌」を演出する蜷川幸雄さん。

瞽女さんといい、狐といい、本田延三郎さんといい、
「元禄港歌」には、さまざまな因縁を感じます。



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