「感謝」

2015年10月22日 23:59

去年の11月に亡くなった高倉健さんは、
「行く道は精進にして、忍びて終わり悔い無し」
という言葉を座右の銘にしていたといいます。

この言葉は、高倉健さんと親交があった、
天台宗大阿闍梨で、去年の9月に亡くなった、
酒井雄哉師(享年87歳)の言葉だそうです。

このことは、
高倉健さんが亡くなられたことに付随して話題になりましたが、
酒井雄哉師を知る機会にもなりました。

その酒井雄哉師は、
天台宗の荒行「千日回峰行」を行った方として有名です。

天台宗の説明によりますと、
千日回峰行」は7年間かけて行なわれます。
1年目から3年目までは、1日に30キロの行程を毎年100日間行じます。
定められた礼拝の場所は260箇所以上もあります。
4年目と5年目は、同じく30キロをそれぞれ200日。
ここまでの700日を満じて、
9日間の断食・断水・不眠・不臥の「堂入り」に入り、不動真言を唱えつづけます。
6年目は、これまでの行程に京都の赤山禅院への往復が加わり、
1日約60キロの行程を100日。7年目は200日を巡ります。
前半の100日間は“京都大廻り”と呼ばれ、
比叡山山中の他、赤山禅院から京都市内を巡礼し、
全行程は84キロにもおよびます。
最後の100日間は、もとどおり比叡山山中30キロをめぐり満行となるものです。

その「千日回峰行」でも、最難関とされる「堂入り」に挑んでいた
大津市の総本山延暦寺善住院住職、釜堀浩元師(41歳)が、
昨日の未明に、9日間の「堂入り」を無事に終えたという報道がありました。

釜堀浩元師は、これから残り2年をかけて満行を目指されるでしょう。

行者は、白装束に、蓮華笠を被り、草鞋を履き、
行が行えなくなったときの首吊り用の死出紐を肩から下げ、
降魔の剣という自害用の短刀を腰に差しているのだそうです。

蓮華笠の紐の付け根には、
一文銭が6個、死出の旅への通行手形として付けていて、
「行き道はいずこの里の土まんじゅう」という句を懐に持っていると謂います。


それにしても、
一体、なんのためにこのような苦行を行うのでしょう?

説明によると、
比叡山の峰々を巡り、
山川草木ことごとくに仏性を見いだし礼拝するためとあります。

先ほどご紹介した酒井雄哉師は、
この「千日回峰行」を2回行った史上3人目の方でもあります。
その酒井雄哉師が最期に口にされた言葉は「感謝だな」であったそうです。


「感謝」、
それは、これだけの人がこれだけの修行をして得たシンプルな一言でした。


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