死神

2015年06月12日 23:59

夜中に起きて、落語の「死神」を聴きました。

わたしは、六代目三遊亭圓生師匠の「死神」が一番怖いと思いますが、
「死神」は、本当によくできた噺です。

落語「死神」は、
明治時代に、三遊亭圓朝グリム童話を翻案して創ったのだそうです。
もう一度云いますが、本当によくできた噺です。

さて、落語「死神」のあらすじです。

貧乏で冴えない男が死のうかと思っていると死神に出遭います。
その死神から呪文を授かり医者になれと勧められます。

長患いの病人のところへ行って、
枕元に死神が座っているのが見えたら病人は死んでしまうが、
病人の足元に死神が座っていたら病人は助かるから、
呪文を唱えて死神を祓って金を儲けろと言うのでした。

しかし、
欲をかいた代償に自身の命のロウソクを短くしてしまった男。
男が死神に泣いて命乞いすると、死神が身近にあったロウソクを指して、
「これを継ぎ足したらどうだ」と促します。

男は、
短くなっていまにも火の消えそうなロウソクを持って火を移そうとしますが、
怖さから手が震えて上手くロウソクを継ぎ足せないという噺です。

むかし、いずみたくさんの劇団フォーリーズ公演、
ミュージカル「死神」の演出部スタッフとして旅公演をしたことがありました。
死神は、夏木マリさんで、随分色っぽい死神でした。

この「死神」という噺は、よくできているだけでなく、
死にたくなるほどの貧乏人が、病人の生死が判るようになって、
医者として大金を儲けるというサクセスストーリー。

病人の枕元に座っている死神を騙したアイデア。
貧乏人と死神との駆け引き。
噺のオチ。

どれも魅力的であります。

運のない人生を送ってきた貧乏な男が、
一発逆転で幸運に恵まれるという噺は、それだけで魅力的なんであります。

しかし、
それで運を使い果たしてしまったというジェットコースターのような展開が
面白いんでありますが、それが人生というものだというような気がします。

運というものは、
少しずつ長くか、沢山に短くかの違いはあっても、
総量は皆同じなのだという教訓が含まれているのかもしれません。

運があってもなくても、やがてロウソクの灯は消えるのであります。
落語「死神」は、なかなか奥深いのであります。



落語「死神」 

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