路傍の石

2015年05月03日 23:59

作家の山本有三は、
わたしの母方の祖父より半年ほど先に生まれていて、
祖父とは同世代ですし、面立ちも少し似ています。

その山本有三の「路傍の石」という小説が有名です。
映画化もされました。

明治初期、元は士族の出身で優秀な男の子が、
貧乏と家庭の事情から、辛い丁稚奉公を経て、
印刷工として成長してゆく物語であります。

その時代の最底辺で生きた少年を描いていますが、わたしは、
それを“路傍の石のように生きる”という前向き生き方として捉えました。
そのメッセージは、強烈で印象的な小説でありました。

さて、
きょうの憲法記念日にあたり、ネットサーフィンをしておりましたら、
その小説「路傍の石」を書いた山本有三の言葉に行き当たりました。

「裸より強いものはないのである。
 なまじ武力なぞ持っておれば、痛くもない腹をさぐられる」

これは、
1946年11月3日に日本国憲法が公布された翌日の朝日新聞に寄せた
山本有三の一文にある言葉であります。

山本有三は、新憲法の前文と第九条までの口語化の試案を作り、
政府は、それを参考にして口語体の憲法改正案を作成したのだそうです。

後に、山本有三(勇造)は、
日本国憲法下で行われた第1回参議院議員選挙で当選し、政治家になりました。

そして、
参議院文化委員会の委員長を務めたとき、
国民の祝日についての法案を審議し、「文化の日」が制定されました。

11月3日の「文化の日」は、日本国憲法の公布日であります。
ですから、11月3日を「憲法記念日」にするべきだと主張していた
山本有三(勇造)議員でありましたが、新憲法の施行日とされた
5月3日が「憲法記念日」になってしまいました。

「この日(11月3日)は、憲法において、如何なる国もまだやったことのない
 戦争放棄ということを宣言した重大な日でありまして、日本としては、
 この日は忘れ難い日なので、是非ともこの日は残したい。
 そうして戦争放棄をしたということは、全く軍国主義でなくなり、
 又本当に平和を愛する建前から、あの宣言をしておるのでありますから、
 この日をそういう意味で、“自由と平和を愛し、文化を進める”、
 そういう「文化の日」ということに我々は決めたわけなのです」(山本勇造)

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