ニセモノ

2015年04月29日 23:59

新緑

きょうは、昭和の日であります。
昭和天皇のお誕生日であり、現在では祝日とされています。

「激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」
これが、「国民の祝日に関する法律」に書かれている、昭和の日の主旨であります。


さて、きょうは、
その昭和天皇にまつわる数多きエピソードのなかから、
わたしの印象に残ったエピソードを記したいと思います。

昭和天皇のエピソードで、わたしがよく採り上げるのは、
「雑草という名の草はないよ」とおっしゃったというもの。

これは、後に侍従長をお勤めになった、
入江相政さんが侍従だった頃のエピソードです。

ある日、
入江さんが吹上御所の庭に草が生い茂っていたのを見て、
昭和天皇の留守中に庭の草刈を命じられたのだそうです。

すると、草が刈り取られたことに気づかれた昭和天皇が、
侍従である入江相政さんにお訊ねになりました。

「どうして庭を刈ったの?」

お褒めのお言葉を期待していた入江侍従は応えて申します。
「雑草が生い茂ってまいりましたので」

ところが、昭和天皇は、
「雑草という名の草はないよ。
どんな植物でも、みな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。
人間の一方的な考え方でこれを雑草としてきめつけてしまうのはいけない」
と諭されたというのです。


また、
むかしの参議院議長だった人のエピソードですが、
昭和天皇主催の晩餐会に議長夫妻が招かれたときのエピソードです。

出掛けに、急いでいた婦人が指輪をはめるのを忘れたのだそうです。
そこで、玄関にいた孫娘がしていたガラスの指輪をはめて参列したところ、
昭和天皇が、議長に訊ねます。
「おまえの奥は素晴らしい指輪をしてる。キラキラ光ってるな」・・と。
そこで議長は、「あれはガラス細工のニセモノです」と応えたというのです。
すると、「あのガラスは、ニセモノなのか?」昭和天皇がおっしゃったというのです。

この二つのエピソードの出典は、はっきりしています。

もし、詳しくお調べになりたい方は、
雑草という名の草はない」と「昭和天皇と偽物の指輪」というキーワードで、
検索してご覧になったら分かると思います。


しかし、
もう一つ、ご紹介したい昭和天皇のエピソードがあります。

しかし、
むかし、何かの本で読んだ覚えがあるのですが、
出典を挙げることができません。

戦後のことだったと思いますが、
昭和天皇が巡幸されたときか、行幸されたときのエピソードです。

その行き先が、
伊勢だったか、広島だったのかハッキリしないのですが、
宿泊された旅館でのエピソードであります。

昭和天皇が、投宿される宿へ入られた後、侍従や側近たちが、
宿のロビーに在った売店で、真珠を見ていたときのことですが、
いつの間にか、その後ろに立っておられた昭和天皇が、
「それは偽物だよ」とおっしゃったというエピソードであります。

何故、偽物の真珠の存在をご存知だったのか、実に不思議で、
且つ、昭和天皇のお茶目な一面を感じるエピソードだったので、
印象に残りました。

しかし、いまになって思えば、
雑草という名の草はない」と「昭和天皇と偽物の指輪」と、
この「その真珠は偽物だよとおっしゃったというエピソード」は、
異質な感じがいたします。

もしかしたら、このエピソードがニセモノなのかもしれません。
しかし、もし本当のエピソードだったとしたら、
昭和天皇という方の奥深さ、その測り知れなさを表す対照的な
エピソードなのかもしれません。

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