「原子力戦争」

2015年03月17日 18:15


原子力戦争 Lost Love [DVD]原子力戦争 Lost Love [DVD]
(2011/12/07)
原田芳雄、山口小夜子 他

商品詳細を見る


午前中、たまたまチャンネルを回していて、
映画「原子力戦争」を観てしまいました。2回目か、3回目です。

原子力戦争」は、1978年公開の映画です。

原作は、田原総一朗さんが取材し、ドキュメンタリー・ノベルとして書かれたものを、
黒木和雄監督が映画化した作品です。

原発立地の元・漁村を舞台に、
原発事故の隠ぺいのために心中事件に偽装され、
殺されたかもしれない女を追って村に現れたヒモの男が、
新聞記者と組んで、真相を追うサスペンスです。

電力会社と地元行政と暴力団と漁民と反対派住民とマスコミと警察が描かれ、
男と女とチンピラと新聞記者と研究者が登場して交錯するという内容です。

原発を推進する立場と、反対する立場双方に取材したとされる
原作の意を含んだであろう描写として、福島の海岸に平行する一本道を、
新聞記者と原子力学者が歩きながら交わす問答のようなやりとりが、印象的でした。

「チャイナ・アクシデントのような原子力事故が起きたのではないか?」と問う記者。
(※チャイナ・アクシデントは、チャイナ・シンドロームを指した造語でしょう。)

科学者は、
「万が一事故が起こっても、原子力発電には二重三重の対策が施してある。
 君たちは、事故が起こるとなんでもすぐにチャイナ・アクシデントと表現するが、
 間違っている。一軒の家が火事になったからといって東京中が燃えることはない」
という趣旨のことを応えます。

それでも、
「可能性が無いわけではないんでしょ?」と問う新聞記者に対して、
「君がここで隕石に当たる可能性だってあるんだよ・・」
そう科学者は応えるのです。


それにしても、
原子力戦争」の黒木和雄監督も亡くなりました。
主演された原田芳雄さんも亡くなりました。
科学者を演じた岡田英次さんも、新聞記者を演じた佐藤慶さんも、
山口小夜子早野寿郎草薙幸二郎浜村純戸浦六宏といった
出演者たちも亡くなってしまいました。
映画公開から37年が経っているのです。

映画の舞台として描かれた、
37年前の福島第一原子力発電所の映像を見ながら、
わたしたちの頭に隕石が当たってしまった現在、
この37年間の空虚な時間を感じずにはおられません。

スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://coachhide.blog73.fc2.com/tb.php/2304-b892550e
    この記事へのトラックバック


    最新記事