分断

2014年12月17日 23:47

分断

きょうの、一枚の写真です。

この写真も、
一見どうということのない写真に見えることと思います。

倒壊した家もありませんし、ガレキも見えません。
一見して、のどかな住宅街だと思われることでしょう。

ここは、福島県双葉郡富岡町JR常磐線夜ノ森駅の近くです。

ここに写っている場所の近くに、
桜のトンネルで有名な、夜ノ森の桜並木が在ります。

毎年4月になると、
樹齢100年を超えたソメイヨシノを含め、約1,500本の桜の木が、
2.5キロにおよぶ桜のトンネルをつくるのだそうです。

その季節この辺りは、
夜ノ森の桜を見ようと集まる大勢の観光客で賑わっていたのだとか・・。


さて、写真に戻ります。

写っている道路の右側には、
除染した廃棄物を入れた、黒い除染廃棄物用容器が並べて置いてあります。
道路の左側にはありませんが、各家の入り口がフェンスで閉鎖されています。

この地域は、この道路を隔てて、
左側が帰還困難区域、右側が居住制限区域なのです。

帰還困難区域は、
人の立ち入りを前提にしていない地域ですから除染は行われません。

居住制限区域は、
居住できなくとも、日中の立ち入りが認められた地域ですから除染が行われています。

富岡町は、福島第一原発事故で全域が警戒区域に設定されています。
そして、富岡町の町内は、概ね行政区単位で、
帰還困難区域居住制限区域避難指示解除準備区域に分かれています。

帰還困難区域とは、
特別な許可がなければ、立ち入りできない地域です。
放射線の年間積算線量が50ミリシーベルトを超えていて、
5年間を経過しても、20ミリシーベルトを下回らないであろう地域のことです。

居住制限区域とは、
年間積算線量が20ミリシーベルトを超えている地域であり、
許可をとらなくても、日中の立ち入りは認められますが、
居住や宿泊ができない地域のことです。

避難指示解除準備区域とは、
年間積算線量が20ミリシーベルト以下となることが確実であるとされた地域で、
特別な許可がなくても入ることができますし、お店の営業等も認められていますが、
特別な許可がなければ宿泊はできません。

その区域によって、このような制限の違いがあるワケですが、
制限だけでなく、損害補償の内容にも違いがあるのだそうです。

道路を一本隔てただけで、その補償の内容が違うとしたら、
住民同士の間で、どのようなことが起きるでしょうか?

今回の福島視察では、各地で「分断」という言葉を聴きました。


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