何食わぬ顔

2014年07月04日 23:59


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Tetsurô Tanba、Sachiko Hidari 他

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毎度、唐突なお話で畏れ入ります。

わたしが、小学生だった頃のことですが、
みかん農家だった実家のご近所に、
ナカネさんという農家が在りました。

ご近所と言っても、
数百メートル離れているのでありますが、
田舎では、お隣のナカネさんなのであります。

ナカネさんは、みかんと養鶏の農家でした。
ナカネさんには、妹より一つ年下の女の子と、
弟と同じ年の男の子がいました。
更にその下に、双子の男の子もいました。

わたしの弟妹とは仲良しでしたし、
両親も仲良くおつき合いしている仲でした。

或る日、
わたしは、お使いで、ナカネさんのお宅に卵を買いに行きました。

母屋の玄関は開いていましたが、
「ごめんください!」と云っても、誰も出てきませんでした。

いつもは、おじいさんかおばあさんか、
おばさんが応じてくれるのですが、その日に限って、
返事はありませんでした。

そこで、母屋の裏に在るニワトリ小屋にいるのかと思って、
母屋の三和土を抜けようとしましたら、台所の台の上に、
袋菓子の「かりんとう」が有るのを見つけました。

袋の口は、開いていました。

すると、直前まで思ってもみなかったことですが、
咄嗟に、袋のなかに手を入れて、かりんとうを一つ抓み出していました。
そして、抓み出すより早く、かりんとうを口に入れたのでした。

そして、“ たぶん ” 何食わぬ顔(かりんとうを食ったのに)をして、
卵を買って帰ったのでした。

そのことを、いまだに思い出します。

元々、想像もしていなかった出来事ですが、
以来、咄嗟のときの自分の行いに、自信がありません。


だから唐突ですが、
もし、わたしが兵士として戦場に行ったとしたら、
人を殺すかもしれません。
人から盗むかもしれません。
嘘をつくかもしれません。
脱走するかもしれません。
密告するかもしれません。
裏切るかもしれません。
味方を殺すかもしれません。
味方を食べるかもしれません。

かりんとうを抓み食いする人間と、
味方を食べる人間に、どれだけの違いがあるでしょうか?

人を信用することは大切ですが、
自分を疑うこともまた、大切だと思います。


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