特別な御高配

2013年12月27日 23:59

「格別の御高配を賜りましたことに深く感謝申し上げます」

これは、12月25日に首相から提示された、
沖縄の基地負担軽減策や振興策を受けて、
沖縄県知事が応えた談話のなかでの表現です。

沖縄の人が、「格別(特別)な御高配を賜る」と言った場合、
それには、歴史的な実話を基にした意味が生じます。

沖縄では、よく知られたことですが、
太平洋戦争末期、沖縄戦で自決した大田實海軍司令官が、
自決する直前に、大本営に宛てて打った電文の最後は、

沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ

という言葉で締めくくられていたのでした。

本来、こういった通信は、
大本営に簡潔に戦況だけを伝える主旨で打たれるべきもので、
敵に傍受される危険もあったことから、
電文は厳しく規制がされていた筈ながら、
沖縄県民が、いかによく働き、壮絶に戦ったかを
切々と綴った電文の内容は、異例中の異例だったでありましょう。

そして、大田實司令官は最期に、
「沖縄県民が、後世には特別の御高配を賜れるように」
と言って自決したのでした。

この電文は、
那覇空港の近くの豊見城市の「旧海軍司令部壕跡」に展示されています。

沖縄戦の日本側の死者は、18万8千人以上と謂われています。
沖縄県出身者が12万2千人以上、内9万4千人以上が民間人です。
集団自決で亡くなった人の数も少なくありません。
アメリカ軍も1万2千人以上の兵士が亡くなった激戦でした。

これらの激戦を踏まえ、電文に込めた大田實司令官の想いを、
後世に生きる、全ての日本人は知っているべきでしょう。

その意味で、冒頭に記した知事の表現には、違和感を覚えます。
大田司令官のおっしゃった「沖縄県民に特別な御高配を」とは、
みなさん、どのような内容を指すと思われるでしょうか?
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