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ひとのよ弁財天略縁起

2020年01月13日 23:59

ひとのよ弁財天

「雑司が谷 寛」の床の間には弁天様がお祀りしてあります。

この弁天様は「ひとのよ弁財天」と申し、
祖父・三角寛が映画館・人世坐の傍らに建立したのでありました。

しかし、
祖父が映画館・人世坐の土地を東京信用金庫本店に売却した後、
雑司が谷の自宅に移してお祀りしていたのでした。


さてそれでは、
そもそも何故「ひとのよ弁財天」を祖父は建立したのかというお話です。

昭和22年(1947年)のことです。
祖父・三角寛は出入りの古道具屋からドイツ製の映写機を買います。

時代の先を読んだというか、特別の勘が働いたというべきか、
その映写機で映画館をやろうと考えたのであります。

ところが建築にとりかかったものの、
請負師に金を持って逃げられてしまいました。

途方に暮れていると、
或る人物が現れて、人世坐の隣の大工用の便所が立っている場所は、
むかし蓮池だったところで、そのほとりに弁天様が祀られていたはずだ、
そう言われたので、土地の古老に訊いて調べてみると本当らしい・・・。

そこで、
早速、便所を他に移して土を掘りかえし新しい土と入れ替えました。
そして、弁天様を建立する決心をしたのでした。

すると、それを聞いて130万円という金を出してくれる人が現れたので、
止まっていた工事を再開し、映画館・人世坐が建ったというのであります。

そこで、
昭和27年(1952年)に弁天堂を建て「ひとのよ弁財天」をお祀りしました。

ところで、
“弁財天”は“弁才天”とも申され、技芸・文芸・弁舌の才を司る神様です。
所謂、芸事・芸能・芸術の神様と言ってもよいでありましょう。

ですから、
弁天様は、映画館のみならず三浦家の守り神様なのでありますよ。

いまは無き映画館・文芸坐の外壁にあったレリーフも、
実はアレ、弁天様だったのであります。

文芸坐のレリーフ


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