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「管理人」

2018年03月05日 18:36

「管理人」

未明に、
NHKのBSで、 舞台「管理人」(作 ハロルド・ピンター/演出 森新太郎)を観ました。

登場人物3人の会話劇ですが、
そのなかの一人、温水洋一さんが昨年度の紀伊國屋演劇賞・個人賞を受賞した作品です。

温水洋一さんといえば、
呑気に路線バスで旅をしているオジさんだというイメージをお持ちの方も多いことかと思いますが、
この舞台劇「管理人」をご覧になると、そのイメージは一掃されます。

それにしても、温水氏は確かに“オジさんキャラ”でありますが、
1964年(昭和39年)生まれだそうですから、わたしより8歳も齢下なのであります。

そういえば、彼のような“オジさんキャラ”が羨ましいと思ったこともありました。

ダレとは申しませんが、
むかし、なにかのオーディションがあると、見た目の“キャラ”で得をしているなぁと、
思った友人・知人が何人かいました。

そんな強烈“キャラ”の友人・知人たちは、モチロン実力もあって採用されたのでしたが、
どこにでもいるような特徴のない我が容姿を引け目に感じ、ヒゲを生やしてみましたが、
ヒゲを蓄えて見栄えがするほどヒゲも生えず、淡泊な顔立ちがコンプレックスでありました。



さて、
そんなことをブログに書こうと思ったワケではありません。

「管理人」を観て、
作者ハロルド・ピンターとその作品について想い出したことがあったのです。

わたしも、温水氏が演じた、
ホームレスのデーヴィスという役を演りたいと思ったことがありました。

と申しますのも、わたしはハロルド・ピンターが書いた登場人物二人の、
「ダム・ウェイター(料理昇降機)」という芝居を演じたことがありました。

男が二人登場するのですが、わたしはベンという兄貴分の男を演じました。
しかし、もう一人の弟分のガスという男も演じてみたいと思ったのでした。
それは、浅野和之がガスを演じた安部公房スタジオ公演を観ていたからです。

浅野和之は当時加藤斎孝という本名でしたが、彼の演じたガスは秀逸でした。

後年、浅野はベンも演じたことがあります(ガスは高橋克実)が、
比べることでもありませんけれど、浅野はガスを演じた方がいいと思いました。

ところで、
ベンは兄貴分でガスは弟分と書きましたが、台本にそんな指定はありません。
どこのダレで、ナニをやっている、いくつの男なのか、まったく明らかにされていません。
ハロルド・ピンターの作品は、ほとんどそういったリアリティが無く属性が書かれていないのです。

だからといって、役者が勝手自由に解釈してしまうワケにもいかず、
演出家と共演者と侃々諤々、喧々囂々の議論をしながら稽古したことを想い出しました。

最後に一つ。
浅野和之が「管理人」のデーヴィスを演っても、紀伊國屋演劇賞・個人賞を受賞したと思います。



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