「招かれざる客」

2017年05月25日 23:59

「招かれざる客」

先輩の奥さまが亡くなられて5日が経ちました。
昨日は、家族葬が執り行われたようです。

多分、
奥さまが寝ていらしたベットが空き、ご遺骨が安置された部屋で、
先輩は一夜を過ごしたことでしょう。


3日前に突然母上を亡くされた知人から
「家族葬なのですが・・・」とご連絡をいただきました。

そこで、お通夜に伺いました。
亡くなる直前まで、母上の異常に気づけなかったと
悔やんでいらっしゃいました。

母上は、
戦争でご両親を亡くされ、ご家族がいなかったのだそうです。

ですから、
母上は「家族がいるだけで幸せ」だとおっしゃっていたそうです。

知人は、「もう一度、母と話したかった」と悔しがっています。


きょうは、
わたしの恩人Kさんの七回忌のご命日でもあります。

6年前、
多分、5月25日がわたしたちの結婚記念日だということを知らずに逝きました。

悲しみも喜びも、5月25日。


さて、
本日、文芸坐三浦館が上映した作品は、
1967年公開のスタンリー・クレイマー監督作品「招かれざる客」。

ハワイで出逢って結婚を約束した男(シドニー・ポアチエ)は
ハンサムで有能な医師で黒人。女は白人。

女の両親は戸惑うのですが、
母親(キャサリン・ヘップバーン)は理解を示します。
しかし父親(スペンサー・トレイシー)はそうはいきません。

でも、それだけでは決められなかったのです。
何故ならもっと戸惑ったのは男の両親だったからです。

結局は、
娘の幸せを願い息子を愛しているから当然の決断をします。
親というものは古今東西同じことを考えるようです。

それにしても、
一組の結婚が如何に周りに影響を及ぼすのかという事例の一つであります。


そんなこんなをいろいろと考えながら、
通夜の帰りに、かみさんとグラスを合わせました。


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「くりぃむクイズ ミラクル9」

2017年05月24日 23:59

くりぃむクイズ ミラクル9

そう云えば、クイズ好きだったような気がします。
歌舞伎俳優を生業としている長男のことです。

こどもの頃から、
クイズ番組を観ながら、一人で声を出して答えていました。

近頃は息子たちも居ない夫婦二人だけの夕食ですから、
クイズ番組を観て、かみさんと二人で答えながら晩酌するのも
楽しみになりました。


その長男ですが、
このところクイズ番組に出させていただく機会が増えました。
いつも、猿之助さんとごいっしょさせていただいています。

さて、
今夜、テレビ朝日「くりぃむクイズ ミラクル9」の放送がありました。

市川猿之助さんが、
市川猿三郎さんや息子を率いて歌舞伎俳優ナインを結成、
才色兼備の有田ナインに挑んだのであります。


息子は、
明後日26日に大阪松竹座の千穐楽を迎え、東京に帰って参ります。







グリーフケア

2017年05月23日 18:19

トキワツユクサ


会うは別れの始め」という諺がありますよね。

これは、
生者必滅会者定離(しょうじゃひつめつえしゃじょうり)」
というお経の一文から生まれた諺だそうです。

「生まれた者は死に、会う者は離れる定めにある」と言っています。

この現実の世界が、いつまでも変わらずに永遠に続くということはありません。
親子でも、夫婦でも、友人でも、いずれは互いの別れの時が必ずやってきます。

つまり、諸行無常であります。


先日、何か月間もペットロスを抱えている友人と会いました。
会えるまでに何か月もかかりました。

大切な存在がいなくなったら、どうなるか?
わたしたちにとっても、誰にとっても他人事ではありません。

早く元気をとり戻さなくちゃ・・・。
考えても仕方がないのだから、思い出さないようにしなくちゃ・・・。
早く忘れなくちゃ・・・。
明るく笑って生きていかなくちゃ・・・。

そんな葛藤がつづき、
“なくちゃ、なくちゃ!”と自身を励まして疲れ果ててしまうのでしょう。

だから、
頑張らないでいいと、思います。

どっぷり悲しみに浸ればいいと思います。
悲しみが、貴方を癒してくれると思います。


先日、突然亡くなった人がいます。
古くからの友人たちは、それぞれのやり方で悲しもうとしています。

3日前、最愛の奥さんを病で亡くした先輩がいます。
先輩は、昨日その報告をFacebookに載せました。

まだ、
どう悲しんでよいのかさえ分からない状況なのではないでしょうか。

いまは、
わたしたちが会える状況かどうかも分かりません。
わたしたち夫婦で先輩と会うことだって躊躇われます。

いつか、先輩が話せるようになるまで、見守っていたいと思っています。


「ミンボーの女」

2017年05月22日 17:29

「ミンボーの女」

文芸坐三浦館、
本日上映した作品は、先日の「タンポポ」につづいて、
伊丹十三監督作品としては二本目の登場、「ミンボーの女」であります。

本当は、伊丹十三監督作品としては、第一作を上映したいところですが、
第一作は内容が内容なのでむぅむぅ(義父)に観せるのもどうかと(汗)・・。

ということで、きょうは「ミンボーの女」にいたしました。
ラストシーンにむぅむぅの親友だった田中明夫大親分も登場しますしね。


さてこの映画、
1992年に公開されると世間ではなにかと騒動が起きました。

わたしは、
有り余るマルチな才能を発揮した伊丹十三さんが書かれた
一連のご著書のファンで読みつづけていましたが、
それを読んだ者としては、伊丹さんの自死が信じられません。


「タワーリング・インフェルノ」

2017年05月21日 23:59

「タワーリングインフェルノ」

1975年昭和50年)といえば、わたしが高校を卒業した年ですが、
6月28日に「タワーリング・インフェルノ」が日本で公開されました。

わたしも、故郷・浜松の映画館で観た覚えがあります。

その一か月後、
わたしは、東京へ向かう列車の客になっていました。

映画を観ていたときは、
後々そのような事になるとは、思ってもいませんでした。


さて、文芸坐三浦館、
本日上映したのは、その「タワーリング・インフェルノ」です。

タワーリング・インフェルノ(The Towering Inferno)」は、
まさに「そびえる地獄の火柱」 と対峙した人間たちの闘いを描いた、
パニック映画の金字塔であります。

わたしが上京すると、当時新宿西口には京王プラザホテル
住友三角ビル国際通信センタービル新宿三井ビルがそびえ、
安田火災海上ビルは工事中で半分くらいでした。

それらを見上げて、
タワーリング・インフェルノ」と重ね合わせたのは言うまでもありません。

タワーリング・インフェルノ」は、要するに高層ビルが火事になる映画です。

スティーブ・マックイーンポール・ニューマンウィリアム・ホールデン
フレッド・アステアフェイ・ダナウェイジェニファー・ジョーンズ
ロバート・ワグナーリチャード・チェンバレンロバート・ヴォーン
そしてあのO・J・シンプソン

監督がジョン・ギラーミン、音楽はジョン・ウィリアムズという、
全員のギャランティだけでも何本の映画が製作できるんだろうという大作です。

しかし、興行成績は記録的大成功を収めたようですが、
“たかが映画”?なのに、そのスケールの大きさには圧倒されました。

日本の映画創りは “火の車”・・・。



「家族はつらいよ」

2017年05月20日 17:37

「家族はつらいよ」

本日の文芸坐三浦館は、
お昼からテレビ放映されていた山田洋次監督作品「家族はつらいよ」であります。

家族はつらいよ2」が公開されるのを前に、
制作に関わったテレビ局が前作を放送して宣伝に協力しているのでしょう。

ちょうどタイミングがよかったので、
文芸坐三浦館で代用させていただきました。


ところで、
この映画は、去年の春に公開されたのですが、
松竹のお家芸とも云える“家族”や“家庭”を通して人生や社会を描こうとする
小津安二郎監督以来の流儀でしょうか?

家族もつらいよ」は、数々の小津作品へのオマージュなのでしょうが、
少しずつ家族の形が崩れてゆく、家庭が壊れてゆく過程を描いている、
という意味では、小津作品は見事だったと思います。

しかし、
そういえば、むぅむぅ(義父)に聴いた話ですが、
むぅむぅが大島渚監督と飲んだときに、「僕は小津作品を認めないんです!」
と頑なに言い張られて返答に困ったことがあったのだそうです。

だから必然的に大島さんは松竹を辞めることになったのでしょうが、
映画監督もつらいよね。 

「居酒屋兆治」

2017年05月19日 17:05

「居酒屋兆治」

唐突な余談ですが、
テレビ朝日の平日昼に放送されている連続ドラマ「やすらぎの郷」に、
高倉健さんを連想させる秀さんという人物が登場します。

主人公の妻は既に亡くなっているのですが、元は女優でした。

主人公は、
その妻と秀さんとの間にむかし何かあったのではないかと疑っています。

すると、
或る日、秀さんが「奥さんの位牌を拝ませてほしい」と訪ねてきます。

位牌を前にして、
秀さんは、黙ったまま、主人公の妻の若かりし頃の水着姿の写真を、
約30分間も見つめつづけます。

その異様な姿を見た主人公の胸中は、穏やかではなかったのでした。


さて、
本日の文芸坐三浦館上映の作品は、高倉健主演「居酒屋兆治」であります。

山口瞳の小説を原作とした1983年公開の、
監督・降旗康男、撮影・木村大作コンビの作品であります。

しかし、
正直に言ってわたしはこの物語が好きではありません。

ささやかながら、居酒屋を営む幸せな夫婦の間に、
旦那の元彼女の影が忍び寄るという物語だからです。

概ね男性は、この物語に登場する元彼女(大原麗子)が
美しくも哀れに思えるのでしょうが、女性から見たら困った存在でしょ?

ですからどうもこの映画は男性の側から創られたような気がします。

但し、この物語と現実の大原麗子さんの死が重なって、
より美しく見えることは否定しませんけどね。


そういえば、
大原麗子さんが亡くなって、
高倉健さんが独りで大原麗子さんの墓参りをしたのだそうです。

墓前で約30分間も、黙って手を合わせていたといいます。


「ドラゴンへの道」

2017年05月18日 18:00

「ドラゴンへの道」

文芸坐三浦館、
昨日は「ロッキー」が登場しましたが、本日はブルース・リーの登場です。

作品はブルース・リーが初めて監督した作品ですが、
製作・脚本・武術指導・音楽・そして主演という6役を務めた、
そう!1972年公開の香港映画「ドラゴンへの道」であります。

そういえば、
わたしの高校時代にブルース・リーの真似が流行ったのですが、
ほとんどが声だけ わたしは興味がありませんでした。

しかし、
うちの次男にとってブルース・リーは“神”であります。

因みに息子は多神教なもんで、
宮本武蔵も“神”、むかしはジャッキー・チェンも“神”だったようですが、
いまは判りません。

で、下の写真は息子のバイブル。

ブルース リー ノーツ

「ロッキー」

2017年05月17日 17:55

「ロッキー」

貴方、片腕立て伏せってできますか?

わたしは、
若いときにはできましたが、もうできません。

両腕でも、何回できるでしょう?


さぁ、ついに文芸坐三浦館に「ロッキー」の登場であります。

ロッキー」が公開された1976年は、わたしが二十歳になった年です。
母校の演劇科入学を目指してガン吹きの資材工場で働いて学費を稼いでいました。

そんな生活のなかで、休日に観たのが「ロッキー」でした。
わたし単純ですから、この映画には心底励まされました。

生卵こそ飲みませんでしたが毎日ジョギングして、
セメントや砂の袋を担いでスクワットしたり筋肉トレーニングをしていました。
それは受験の合否とはなんの関係もないことが後で分かったのですが・・・。
それでもロッキーには励まされました。

そして、
無名だったシルヴェスター・スタローンが脚本を書いて主演し成功するという、
アメリカン・ドリームにも、大いに励まされたのでした。

いまでも、あの音楽がかかると、片腕立て伏せがしたくなります。


「アンストッパブル」

2017年05月16日 18:19

「アンストッパブル」

本日の文芸坐三浦館は、「アンストッパブル」を上映しました。
デンゼル・ワシントン主演で2010年に公開され、トニー・スコット監督の遺作となった映画です。

ところで、
むぅむぅ(義父)は、以前或るカルチャースクールの講師を務めていました。

講座は映画についてのもので、
何年か務めましたが受講生が少なくなって講座が無くなりました。

しかし、
むぅむぅの映画の話を聴きたいという熱心な受講生が何人かで月に一度集まって、
むぅむぅを囲む会を催していましたが、とうとう一人だけになってしまいました。

最後まで残ったYさんは、
映画が大好きのようで、月に一度のむぅむぅとの映画談義を楽しんでいらしたようです。

しかし、
むぅむぅが外出できない状態になって、Yさんとの映画談義もできなくなってしまいました。

そうしましたら、Yさんが結婚されました。

そして、
むぅむぅ宛てに黒澤明が書いた「暴走機関車」の脚本の写しと、
アンストッパブル」のDVDを贈ってくださいました。

暴走機関車」も「アンストッパブル」も、ひたすら列車が暴走する話です。

人間が作り出した“道具”が制御不能に陥り、
その暴走を人間が止めようとするのですが「Unstoppable(止められない)」
つまりはそれだけのお話なのですが、そこが醍醐味であり、痛快なワケです。

ワクワクドキドキする映画が大好きなむぅむぅ向けの映画であります。


「踊る大紐育」

2017年05月15日 17:38

「踊る大紐育」

原題は「On the Town」直訳すれば“街に出て”?“街へ”?。

これは、きょう文芸坐三浦館が上映した
1949年公開のミュージカル映画「踊る大紐育(おどるだいニューヨーク)」のことです。

作曲はレナード・バーンスタイン
主演は監督も務めたジーン・ケリーフランク・シナトラ

“街に出て”を「踊る大紐育」と訳するほど歌って踊る映画なのでありますが、
水兵たちが束の間の休暇を楽しんでから戦争に向かうという物語が、
これほど明るく描かれているのは、公開が1949年(昭和24年)ということからも判るように、
第二次世界大戦の結果が出ていたからでしょうが、
アメリカにとって戦争がいかに日常的であったかを表してます。

公開された翌年の1950年には朝鮮戦争が始まり、
アメリカ軍は約14万人の死傷者を出し、その内、
戦死者と戦闘中の行方不明者を合わせ約4万5千人が犠牲になりました。



「今を生きる」

2017年05月14日 17:34

「今を生きる」

人は、誰しもが最初は自分自身が見えていません。

自身の声も聞こえず、どのような話し方をするのか知りません。
なぜそのようにするのか、なぜそう思ったのかも判りません。

自分とは、一体何者?
そうやって、自問自答しつづける生物なのです。

セルフイメージを変えながら、
“自分を生きる”、“今を生きる”ことこそ、
人間にとっての最重要課題であり、カゲロウの如き人生の目的でしょう。


さて、正直に言って、
わたしはアメリカという国に言いたいことが沢山あります。

(※)東京大空襲、広島・長崎、ベトナム、核兵器、イスラエル、
アフガニスタン、イラク、シリア、沖縄米軍基地、おもいやり予算、
銃社会、差別、FBI長官解任、大統領のツイート、激甘ケーキ・・・。

しかし、
アメリカにロビン・ウィリアムズのような人がいたことと、
彼が主演したような映画が創られていることをもって、
わたしは辛うじてアメリカがキライにならずにいられます。

人に笑顔を思い出させ、人を笑顔にした人の笑顔が
果てしない苦しみと裏腹であったことを想いながら、
これからも遺してくれた映画を観ようと思います。

彼の本当の希いがそこに描かれていると信じるからです。

ということで、
きのうは黒澤作品「生きる」、きょうの文芸坐三浦館は1989年公開「今を生きる」。



※勿論、無差別爆撃や原爆投下という非人道的行為と、
  映画が相殺できるという意味ではありません。


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