「赤ひげ」

2017年04月01日 17:41

「赤ひげ」

本日も文芸坐三浦館のおウワサにお付き合いいただきます。

ところで、
映画館の観客動員数が史上最高だったのは1958年(昭和33年)の11.27億人だそうですが、
それをピークに、1960年代に入って観客動員数は急速に減少し始めます。

テレビが普及していたことに加え、
1964年の東京オリンピックを契機に、カラーテレビも普及しましたし、
総じて娯楽の多様化がその理由でしょう。

そんな映画に対する危機意識から、
黒澤明監督は、映画への情熱と可能性を懸けて映画創りを始めました。

後にジョージ・ルーカスをして
「サスペンス映画の最高傑作」と讃えられた「天国と地獄」公開から2年。

黒澤監督は、脚本を練るのに約2年、撮影に1年以上をかけ、
巨大オープンセットや撮影期間の延長などで予算が大幅にオーバーしたことに怒った東宝から
専属契約の解除を申し渡されても、徹底した完全主義を貫き通し、
約3年かけて作った「赤ひげ」を1965年に公開したのでした。

よい映画にはよい脚本、よい脚本にはよい原作があるものですが山本周五郎原作です。

その甲斐あって、
赤ひげを演じた三船敏郎は二度目となるヴェネチア国際映画祭最優秀男優賞を受賞しましたが、
「三船無くして黒澤は無く、黒澤無くして三船は無い」と言われた黒澤映画に、
三船敏郎が出演したのは、この作品が最後となってしまいました。

ということで、
きょうの文芸坐三浦館の上映作品は、「赤ひげ」であります。

人によっては、黒澤映画の最高峰と云う人がいてもおかしくない作品であります。


椿三十郎」につづいて、加山雄三が黒澤映画を支えてくれる時代到来かと思うのですが、
この後、黒澤監督にとっては“冬の時代”がやってきます。



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