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中越地震・ボランティアの経験

2010年10月23日 17:19

6年前のきょう10月23日17時56分、
新潟県中越地域を震源とする大規模な地震が起こりました。
新潟県中越地震です。

去年のきょうも「物語を聴くということ」という、ブログを書きました。

今年も、
わたしが、あの年に経験したことを、皆さんにシェアしたいと思います。


6年前の11月中旬わたしは、新潟県某市の災害ボランティア本部にいました。

本部で参加登録する際、得意分野・専門分野を自己申告するのですが、
私はワゴン車を持参したことと、コーチである旨の申告しましたら、
創設されたばかりの「看護・介護チーム」に配属されました。
そのチームは、活動に関して試行錯誤が始まったばかりの状況でした。

そんな中、私が本部から請けた指示は、
「まだボランティアが入っていない山間部集落に行って、
 精神的に落ち込んでいる人の“心のケア”をしてきて欲しい。
 併せてその地域住民のニーズを引き出してきて欲しい」

という内容でした。

そんな或る日、わたしのチームに参加してきたKさんは、
20代の青年で、奇遇にも私の実家の在る浜松から参加していました。
Kさんの仲間3人は、勤務する特別養護老人ホームの同僚たちでした。

その日、我々は2人1組で或る集落を回って、住民の方たちのお話を伺いながら、
お困りのことなどをまとめようとしていました。

これは、その日最後の本部への報告をまとめようとしていたときのことです。

その日は、KさんたちがAさんのお宅に伺ってお話を伺いました。
Aさんのご主人は、脊椎損傷で前年から下半身がマヒした状態で車椅子です。
Aさんの妹さんも障害があり、あとはお元気には見えたそうですが高齢の母上、
という4人暮らしのところに地震が起こりました。

全員怪我もなく家の倒壊も免れたものの、修理が必要な状況です。
そこへ、山間部の集落からご主人の親戚一家を引き取ることになり、
Aさんの生活は一変します。

まず食事の用意。
親戚一家の分は配給があるのですが、毎食避難所までそれを取りには行けません。
家計も苦しくなりましたが、親戚には子供たちがいました。
入院した夫は、病院から何度もメールや電話で病院に来てくれと言ってきます。

壊れた蔵の中の片付けをしようとは思うのですが、
夫の物をどう整理したらいいか判らず、中途半端なままになっています。

Aさんは、時間を奪われて働きに出ることも出来ず、収入は無くなり、
家事と問題一切がAさんの肩にかかってストレスが溜まっているようだった、
というKさんの報告でした。

そこで、ボランティア本部に、
Aさんに対して出来るサポートとして、どのようなことが提案出来るか、
皆さんに質問したところ、
①Aさんの代わりに、避難所へ配給をとりに行くことは出来るのではないか。
②旧い蔵の片付けと、整理を手伝えるのではないか。
という応えが返ってきました。

そこで私は、Kさんに更に質問しました。

「Aさんが語っている内容は、
 親戚のことも、蔵の整理についても、ご主人の入院する病院通いも、
 全てご主人に関係している事ばかりのように聴こえます。
 Aさんのストレスの元を取り除くために、出来ることはないでしょうか?」
するとKさんが発言しました。

「ボランティアが病院に行き、ご主人の話し相手になったらどうでしょう?」

ビンゴ!

我々は、早速本部にそのことを提案しました。


つづく
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