鏡に映る空

2017年09月13日 23:59

鏡

「なんどもワルいねぇ・・・」

病室に入ってゆくと、窓を背にした父と正対します。

父は、
看護師に昼食介助してもらっているところでしたが、
そう云いました。

父に、
「きょうは、いい天気ですよ」と云うと、看護師が、
「そうですねぇ、朝はまだようけ降っていたけどねぇ」
と云いました。

父の位置からは、
壁にかかった鏡に映る三方原の“空”が見えていました。


窓から外を見ると、三方原台地が一望できます。
自衛隊の基地からは、度々航空機が飛び立っています。
病院の近くで時々、ドクターヘリが離発着する羽翼の音がします。
眼下には、病院のホスピスの屋根が見えます。
母は、あの屋根の下で亡くなりました。

病室には、
穏やかで静かな時が流れていました。





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サルスベリ

2017年08月22日 23:59

さるすべり

サルスベリが咲いていました。

遠目から見て、
キョウチクトウ(夾竹桃)と間違えました。

サルスベリとキョウチクトウの違いは、
サルスベリは、その名の由来のとおり、
幹がすべすべ、ツルツルしています。

共に夏を代表するような花です。

サルスベリは、
長期間花が咲いていることから「百日紅」とも書きます。

キョウチクトウは、
美しい花を咲かせますが、毒をもつ木です。

考えてみれば、
病院の庭に相応しいのは、サルスベリでしょうね。

72回目の終戦記念日

2017年08月15日 17:07

HCUの窓の外

東京大空襲の夜、当時15歳だった少女は、
父方の祖母の葬儀があった秋田県横手の帰り、
奥羽本線に乗って上野に向かう車上にいた。

スイッチバックで登った頂上の峠駅の近くで停車した汽車の車窓から、
遠くの空に燃える東京の火の明るさが見えたのだそうだ。

翌日、
それでも無事、汽車は上野駅に着いた。

上野から浅草を通って吾妻橋を渡り、家の在る下町方向に向かう。

その目で見た下町は焼け野が原であるだけでなく、
焼けただれた人々が無数に横たわり、川はご遺体が筏のように浮いて、
まさに地獄の光景だったのだそうだ。

やはり家は焼け落ちていた。

それから5年、戦後に亀戸に家を建てるまでの間、
親戚を転々とする生活がつづいた。

8月15日は、
転校した横手で、女学校の同級生たちと共に、講堂で玉音放送を聴いた。
天皇陛下のお言葉は、解らなかったらしい。


きょうは、「終戦記念日

「いや、敗戦記念日だ」という人もいる。


「終戦記念日」は、日本が連合国に降伏した日じゃない。

降伏したのは、
ポツダム宣言による降伏文書に調印した9月2日。

「終戦記念日」とは、
「戦争をやめる」と天皇が国民に向かって宣言した日だ。


あのときの少女は、いまHCUの病室にいる。
あれから、72回目の「終戦記念日」
病室の外は、雨が降っている。


※一部内容にわたしの勘違いがあったので、8月17日文章を訂正しました。

インフォームドコンセント

2017年08月12日 23:59

インフォームドコンセント

インフォームドコンセント。

この言葉は、どの病院にも掲げられています。

しかし、
それを実践しているかというと、その限りではありません。

でも、
それを踏まえた病院があることも事実です。


かつて、
コーチ仲間だった大学病院の教授が、この病院にいます。

その所為かしら?




実家の朝

2017年08月10日 21:22

田舎の朝

朝5時には、目覚めていた。

網戸を通して、風が入ってくる。


朝5時半を過ぎた頃、外で音がする。

弟たちが、働き出した。


計五ヵ所、
約8ヘクタールにみかん農園を増やした。
10ヘクタールまでは増やすのだそうだ。

11月に着工して、今年中には、
新規事業のブルーベリーの温室が完成する予定だ。





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