「望郷」

2017年03月25日 21:45

「望郷」

本日上映した文芸坐三浦館の映画は、
1937年公開のフランス映画「望郷」であります。

ジュリアン・デュヴィヴィエ監督作品で、
ジャン・ギャバンが主演し、その名声を不動のものにしたと謂われる作品です。

さて、この映画の原題は「Pépé le Moko」で、
ジャン・ギャバンが演じる主人公の名前です。

そのペペ・ル・モコは犯罪者ですが、
パリからフランス領アルジェリアの中心都市アルジェに逃げてきました。
そしてこの物語のキーワードになるのが“望郷”の念というワケです。


ところで、ジャン・ギャバンといえばゴロワーズという煙草を思い出します。
フランスでは、どちちらかと云えば労働者が好んで吸う煙草だそうですが、
ジャン・ギャバンゴロワーズを短くなるまで吸って大量の煙を吐くのを見ると
美味そうに感じて、むかし買って真似してみましたが、キツイ煙草でした。

そういえば、
むかしの映画の主人公は、ほとんどみんな煙草を吸いました。

フランス映画で云えば、ジャン・ギャバンも、
アラン・ドロンジャン=ポール・ベルモンドも美味そうに煙草を吸いました。

そのフランスでも、
法律で映画の喫煙描写に規制をしようという動きがあるのだそうです。


わたしも、いまでは嫌煙家になりました。
「煙草を吸うのは構わないから、その煙は吐かないでね」とお願いしています。



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「嵐が丘」

2017年03月23日 18:00

「嵐が丘」

本日の文芸坐三浦館の上映作品は、
昨日につづいてローレンス・オリヴィエ主演のアメリカ映画「嵐が丘」です。

ご存知のとおり
原作はエミリー・ブロンテの小説でウィリアム・ワイラー監督作品1939年公開です。

この映画は、要するにこれは“復讐の物語”であります。

しかし、
考えてみれば小説や映画にとって“復讐”というのは定番のテーマでありましょう。
ハムレット」も「忠臣蔵」も、「大魔神」だって“復讐”がテーマだといえるでしょう。
事程左様に、復讐を扱った映画は枚挙にいとまがないのであります。


ところで、
同志だと思っていた人たちに梯子を外されたとして、
国会での証人喚問を通じて“復讐”するが如く発言する証人の姿が報道されています。

しかし、普通の人たちは現実の世界でなかなか“復讐”ということは出来ませんから、
それを小説や映画の世界が果たしてくれるところにカタルシスがあるのかもしれません。

でも、
嵐が丘」の主人公に限らず大概“復讐”を果たした者たちの末路は憐れです。
復讐心は持たないに越したことはありません。


「ハムレット」

2017年03月22日 17:59

「ハムレット」

本日の文芸坐三浦館の上映作品は、
ローレンス・オリヴィエが製作・監督・主演を務め1948年に公開されたイギリス映画
ハムレット」であります。

ローレンス・オリヴィエが、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲を映画化したものです。

ハムレットといえば、学生時代に演りたがった学生が何人かおりました。
実際に仲間を集めて自主上演した者もいました。

また、
石巻出身の友人なんかは、ハムレットが演りたいがために演劇科に入学しました。
受験のとき、彼が控室で白タイツでハムレットのセリフを練習していたのを憶えています。

そういえば、実技はタイツやレオタード着用という指示がありました。
ところが、わたしはタイツを何処で買うのかも判らなかったので、同じようなものだと思って、
代用に黒いストッキングを穿いて実技を演りましたらストッキングの股が下がってきてしまい、
引き上げながら演じておりましたがストッキングが伝線して穴が開いてしまいまして、
審査員から失笑を買いましたが、なんとか受かりました。

まぁ、名優サー・ローレンス・オリヴィエとはなんの関係もないお話であります。


ところで、
受験のときに白タイツでハムレットを演っていた友人ですが、6年前の3.11が起こってから
なんどか連絡したのですが、行方が判りません。



「ハナ子さん」

2017年03月20日 18:05

「ハナ子さん」

「God is in the detail」

神は細部に宿る」と言ったのは、
20世紀のドイツの建築家・ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエだそうです。

わたしなりの解釈では、
日常的な一瞬一瞬のコツコツと行う細かな行為や作業が、
偉大な世界(神)と繋がっているのだというようなことを言っているのでしょう。


ところで、
与党の国対委員長が、「総理に対する侮辱だから国会に呼んで質す」と言って、
学校法人の理事長の証人喚問を行う考えを明らかにしたのだそうです。

つまり、「総理を侮辱したら証人喚問するぞ」とおっしゃっているワケであります。


さて、
本日の文芸坐三浦館の上映作品は、
1943年(昭和18年)東宝が製作したミュージカル映画「ハナ子さん」。
監督はマキノ正博(マキノ雅弘)、主演のハナ子さん役は轟夕起子
ハナ子さんお夫である五郎さんは灰田勝彦
そして五郎さんの妹・チヨ子さんが高峰秀子であります。

この映画が作られた時代、総理大臣は東條英樹でしたが、
“総理を侮辱したら確実に逮捕”されたでしょう。

一見
“明るく楽しく張り切って戦争しましょう!銃後を守りましょう!”
というプロパガンダ映画に見えます。

しかし、
この映画を創った人たちの想いを想像しながら観ると、
また違った印象をもつかもしれません。

いずれにしましても
デコちゃん(高峰秀子)好きのむぅむぅ(義父)にとっては“懐かしい”映画です。


それにしても、
正義だ大儀だ、国民のため国民の生活最優先などと言っている政治家が、
共謀罪の成立を目論み「総理を侮辱したら証人喚問だ」と口走るのですから、
“本音は細部に宿る”んでありますよ。




「ハドソン川の奇跡」

2017年03月18日 17:59

「ハドソン川の奇跡」

本日の文芸坐三浦館上映作品は息子のチョイスでありますが、
意外にもむぅむぅ(義父)がまだ観ていなかった映画であります。

クリント・イーストウッド監督・製作、トム・ハンクス主演、
2016年公開のアメリカ映画「ハドソン川の奇跡」です。

この映画は、2009年にニューヨークで実際に起こった
USエアウェイズ1549便のハドソン川不時着水事故を描いています。

航空機と鳥が衝突する所謂バードストライクを起こし制御不能となった飛行機を
ハドソン川に不時着させ乗員乗客155名全員生還という“奇跡”を起こした裏に、
いったいなにがあったのかを、イーストウッド監督ならではの視点で描いています。

USエアウェイズ1549便にバードストライクが起き、
両エンジンが停止してから着水するまでの3分28秒間(208秒)に、
機長と副操縦士は、なにをどう判断し決断したのか・・・。


ところで、この事故が起こった2009年当時、
9.11と重ねてみた人は多かったことでしょう。

また、この映画が公開された2016年当時、
東日本大震災原発事故と重ねて考えた人も多かったでしょう。

計算、研究、開発、シュミレーション、想定、
どんな技術やコンピューターをもってしても、
現場の人間の「判断と決断」いう要素無くして“奇跡”は起こらないことを、
この映画は示してくれています。

貴方もこの映画で体験してみてはいかがでしょう? 

では「衝撃に備えてください」




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